あるひ、ねっつぃくんのいえに、おともだちのはみるとんくんがやってきました。
ちりーん、ちりーん、がらがら。はみるとんくんはじてんしゃにのっていました。そのじてんしゃにはほじょりんがついていました。
ねっつぃくんはうらやましそうにいいました。
「はみるとんくん、それどうしたの？」
はみるとんはじまんげにこたえました。
「おとうさんにかってもらったんだ、いいだろ。」
「いいなー。ぼくもほしい、ぼくにものせてよー。」
「ちょっとだけだぞ。」
ねっつぃくんはじてんしゃにのってみました。
ごろごろ、ごろごろ。ねっつぃくんがぺだるをこぐとじてんしゃはすすみます。
「もう、おわり。」
ねっつぃくんがすこしまえへすすんだところで、はみるとんくんはいいました。
「もっとのせてよ。」
とねっつぃくんはじてんしゃからおりて、いいました。
「やだよー。これはぼくんだ。」
といって、はみるとんくんはじてんしゃにのっていってしまいました。
ねっつぃくんはありさんのいうよのなかだとおもいました。

　そのよる、おとうさんにそのことをはなしました。
「そうか、はみるとんくんはじてんしゃをもっているのか。」
おとうさんはいいました。
「ねえ、ぼくにもじてんしゃをかってよ。」
「わかった。なんとかしよう。」

　なんにちかたって、おとうさんがじてんしゃをもってきました。それは、ちょっとよごれたじてんしゃでした。
「しりあいのうちにあったのをもらったんだ。」
おとうさんはそういいました。
ねっつぃくんは、しんぴんでないのはがっかりしましたが、じてんしゃがもらえたのでよろこびました。
「ためしにのってみろ。」
とおとうさんはいいました。
ねっつぃくんはそのじてんしゃにのってみました。
がしゃん、ねっつぃくんはじてんしゃごとたおれました。
そのじてんしゃには、ほじょりんがついていなかったのです。
「えーん、いたいよー。」
ねっつぃくんはなきました。

　つぎのひ、ねっつぃくんはおとうさんに
「おとうさん、ほじょりんかってよー。」
とたのみました。
「ほじょりんなんていらないよ。じてんしゃにのれるひとは、ほじょりんなんかいらないんだよ。はみるとんくんをみかえすなら、ほじょりんなしでのれるようにならないといけないよ。」
とおとうさんはいいました。
「じゃあ、どうしたらのれるの？」
とねっつぃくんはききました。
「どりょくだ、どりょくすればなんでもできるんだ。よし、きょうからとっくんしよう。」
そのひから、ねっつぃくんとおとうさんのとっくんがはじまりました。