競争に疲れた…/得意なことを惜しまず与える


1.競争社会の弊害
競争社会では、誰もが他人に比べ上に行きたい、有利になりたいと思って努力することが暗に求められる。
競争社会では国家間、会社間、会社のセクション間、職場の同僚間と色んなところで競争が起こっている。中には、他者に卑劣な攻撃を加えたり、自分の存在意義を高めるために情報を囲い込んだりして、自分の成果をいかに大きくするかを考える人もいる。
それは、競争を勝ち抜くための戦略の一つなのだろうが、その戦略が全体の利益を減らすのであれば望ましくない。

例えば、ライバル同士で足の引っ張り合いをした結果、双方ともいい結果を出せない、セクショナリズムで強調しなかった結果、会社に損害をもたらす、DVD-HDとブルーレイで規格がまとまらずに消費者を惑わす結果となるなど、個の利益を主張して全体の利益を害することは多々あるのが事実である。


2.惜しまない戦略
誰もが完璧な人間ではなく、自分にも得意な分野があるし、ライバルにも得意な分野がある。
職場だったら、自分だけ知っている情報やノウハウがあるし、ライバルにも秘密の情報やノウハウがある。
だから、自分だけ知っているという優越感に酔うのではなく、全体の利益を考えて、自分の知っている情報やノウハウを惜しまず提供するし、その姿勢を公言する戦略をとってみたらどうだろう。

同僚やライバルに対し、情報やノウハウを提供し続ければ、自分の優位性が失われてしますと思うかもしれないが、決してそうではない。同僚は有益なものをもらえれば喜ぶし、あなたの能力や人間性を評価するだろう。そして、あなたが困ったときには情報やノウハウを惜しみなく提供するだろう。あなたは、同僚の仕事がうまく進んで、良い結果が出たことを一緒に喜べばいい。

性格の悪いライバルはきっと、あなたの情報やノウハウを得るばかりで、自分のものは決して出さないだろう。しかし、周囲の人々は人間性で劣るライバルよりあなたを評価するはずだ。ライバルだって人間だから、考え方を変えるかもしれない。そうすれば、職場全体の利益も個々人の利益も増えることになる。


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