「純」な頃

初めて女の子の家に行った。
部屋で二人っきり。
二人とも何をどうしたらいいのかわからない。
手をつなぐでもなく、抱き合うわけでもなく。
とりあえず話し始めた。
沈黙は嫌だった。
とにかく話しかけた。
気付くと、何回も同じ事を話していた。
徐々に沈黙している時間が多くなる。
耐え切れなくなって、友達に「これから3人で遊ばない?」と電話した。
それから2週間後、僕等は別れた。
友達が理由を聞いてきてくれた。
「男らしくない」
僕は愛する人の愛し方を知った。
僕は恥じらいを失った。

ヒデ
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