さよなら・・・

君と別れてもう一年が経った
窓の外今日も渇いた雪が淡々と降り積もってる
そういえば君と出会った時もこんな風に雪が降ってたっけ
寒かったよね
でも君の手暖かかった君の唇柔らかかった
喫茶店で温かいコーヒーすすりながら飽きもせず同じ様な話を繰り返していた
君を駅まで送った
ホームに向かう君
必ず振り返って僕に手を振ってくれたね
僕の反応はいつも素っ気なかったかもしれない
一年も経ってるのに僕の考えてる事は君との思いでばっかり
すごく居心地がいいんだよ
君との思いでの中はいつもポカポカだから
いろんな事が君と結び付く
ほんのちょっとした事でも
それは風に吹かれる枯れ葉
僕の手の平の上で溶けていく白い雪
コーヒーショップの店内一杯に立ち込める香ばしいちょっぴり苦々しい匂い
僕の見るもの感じるもの全てに君がいるんだよ
だから僕は寂しくなかった
独りの夜も君が夢にまで出てきて包んでくれた
でもそれももう終わりにしなくちゃいけないんだ
前に進まなくちゃいけないから
このごろ気付いたんだ僕の今の居場所はどう考えてみたって今しかないんだって
僕の居場所は過去じゃないんだ
だから僕はもう一度君にさよならを言う
心の中の君にはっきりと
きっと寂しくなるよ
きっと悲しいよ
でも今を生きなきゃいけないから
だからさようなら・・・
明日からは君が出てきませんように

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