心のふるさと


 一体、こんな気持ちは何回目だろうか。新年を迎えたばかりの澄み切った青空を眺めながらタカシは思った。
 ふと路上を見ると、二人の兄弟が楽しそうにこま回して遊んでいた。いまどきの子供たちはテレビゲームに夢中なのに珍しい子供たちだ、いや違う、祖父母の家に遊びに来ているからゲーム機などないのだ。そうに違いない。
声をかけてみた。
「君達、寒いのに元気だな。」
「子供は風邪の子だからね。」
「おじさんも遊ぶ?」
おじさんか・・・まだ20にもなっていないのにひどいな。

まぁ悪気は無いんだろうから許してやろう。
「あぁ。」
遊んでやる事にした。
「おじさん、駒の回し方知ってんの?」
「あぁ。前にやった事がある。」・・・といっても幼いころに一度だけ・・・。しかも出来なかったまま終えたような気が・・・。
でも、今さら知らないなんて言えないしな。
やってみた。
するとこまがすばやくまわった
「おーー!!!おじさんすげー!!ちょっと勇太、こまの回し方教えてもらえよ!
おまえのこますぐにとまるもんなぁ。」

おれのすぐ隣の背の高い子が言う。
なつかしい。昔よくこうして友達と遊んだっけ。
「やった!!おじさんありがとう!」だからおじさんじゃないって。
「お前ら、もうご飯の時間だろ、そろそろ一度帰ってお昼食べてから遊べよ。」気がつけば30歳くらいの男の人が立っていた。
「お父さん、この人に独楽のまわし方教えてもらったよ!」
「良かったな。ありがとうございました・・・って、慎也!?」
その声には聞き覚えがあった。
慎也というのは、俺が小さいころにはやったマンガの登場人物の名前。あだ名だった。そしてこの人は・・・!
「セージにい!!!」
この人はオレが小さい時に隣に住んでいた人だった。おれはよくこの人に面倒を見てもらっていた。
5歳くらいのオレと、16歳のセージにい。セージにいは、小さいおとなりさんのオレをよくかわいがってくれていたんだ。

「かわいいね、この子達」
「ああ、かみさんに似たのかな」

「でも、よく帰ってきたね、セージにい。お父さんと仲直りしたの?」
「・・・まだだ。オレがエンジニアの仕事やりたいっつったくらいで、あんなに怒るか?『お前は家の農業をつげ』ってさ。だからあの家じゃなくて、行哉の家に泊まってるよ」


「マジ!?」
「ああ。でもな、オレはやっぱり親父に認めて欲しいんだよな・・・俺が選んだ道が間違ってなかったってこと。」
「セージにい・・・」
「あ、そろそろ行くわ。お前ら帰るぞ」
「はーい。じゃあね、おじさん」
セージにい。前はあんなに仲良かったのに・・・

オレは、ある人の携帯にメールをした。
どうしようもなく必要な、あの人のメアド。
「七海、今から会える?相談したいことがあるんだ」

「いいよ。どこ?」

堀越七海は、俺の小さい時からの友達だ。
セージにいと俺と七海、それにさっき言ってた行哉は、よく一緒になって遊んでた。
でもセージにいが家出して、七海がいじめに遭って声が出なくなってから俺たちは自然と分裂していった。
あの時は先生が必死になって動いてくれたおかげで七海のいじめは止んだ。
でも。
今でも七海の声は元に戻ってなくて、話す時は筆談。
オレはもう一回七海の「タカシ!」って言う声が聞きたかった。
友達としても、女の子としても、七海の事が大好きだから・・・

あれから七海はどうしているだろう。
俺が上京して以来、ここ何年も会っていなかった。

神社の御神木の楠。
相変わらず天高く枝を伸ばしている。
今の俺が見ても大きな木だ。
先に待ち合わせ場所に着いた俺は、昔を思い出していた。
「・・・7、8、9、10。もういいかい?」

「まあだだよっ!」七海や行哉の声が重なる。
みんな、どこだ・・・
あっちこっち探していた俺の目の前に、栗の毬がいっぱい落ちてきた。

「わあっ!」
「あはは、タカシ今凄い顔だった!」

みんな、どこだ・・・
あっちこっち探していた俺の目の前に、栗の毬がいっぱい落ちてきた。

「わあっ!」
「あはは、タカシ今凄い顔だった!」

七海は、そうやって笑っていた。
その笑顔が見られなくなって。
やがて、セージにいも俺の前から姿を消して。
行哉とも会わなくなって。
俺はたった一人になってしまった。
その寂しさから脱け出すために、東京に逃げるように出ていった。
でも。
後から後から追いかけてくる、あの寂しさからは脱け出せなかった。

なんで、みんな俺を置いていったんだ・・・
俺はずっとみんなと仲良しでいたいのに・・・
なんで・・・
なんで、みんな消えちゃうんだよ・・・

ふいに、誰かの暖かい手が、俺の肩を叩いた。
七海は、そうやって笑っていた。
その笑顔が見られなくなって。
やがて、セージにいも俺の前から姿を消して。
行哉とも会わなくなって。
俺はたった一人になってしまった。
その寂しさから脱け出すために、東京に逃げるように出ていった。
でも。
後から後から追いかけてくる、あの寂しさからは脱け出せなかった。

なんで、みんな俺を置いていったんだ・・・
俺はずっとみんなと仲良しでいたいのに・・・
なんで・・・
なんで、みんな消えちゃうんだよ・・・


ふいに、なにか硬い物が首の後ろに当たった。
よく見たら、それは石だった。
投げた方向を見ると、タンクトップにショートカットの、お馴染みの顔が見えた。

「・・・七海?」

「タカシ!」
俺の好きだったあの声が、また聞ける。
って、あれ・・・?
「・・・七海!!声戻ったのか??」
「うん!・・・まだまだだけど。今のは、上手なほう」
言い終わる前から七海の声がくぐもっていった。
「久しぶり。変わってないね。」
「そうだな。七海も変わっていないよ。」
「・・・それで?どうかしたの?タカシがあんな声だったから心配になっちゃって」七海はくりくりした茶色い目をじっと俺に向けながら聞いた。
「え・・・?あんなこえ・・・?」
「この世の全てが終わりましたーって言ってるような感じの声、って事。一体何があったの?」
This is a great thing. I think everyone feels this information is very valuable. thank you slither io
Garageband for PC is a great piece of music software - https://www.garagebandforpc.co/
Garageband for PC is a great piece of music software - Garageband Site


Please visit and read interesting news from my website


http://liamstore.net/2021/04/28/xiaomi-redmi-9a-adds-6gb-ram-and-128gb-internal-memory-the-price-is-still-good-at-only-about-3-3-million/

TOPに戻る